研究課題
本研究は、公開鍵暗号の中で最も安全とされている楕円と超楕円暗号系の、最近提案されたWeil descent GHS攻撃に対する安全性を解明することが目的である。具体的には、Weil descent攻撃に弱い楕円曲線と超楕円曲線のすべてのパターンを発見、分類すること、そしてこのような曲線の数と形を解明し、その判別法を示すこと、さらにこれらの曲線の被覆曲線の定義方程式を見つけ、GHS攻撃を実装することによって、攻撃されるときの被害度を解明することを目指すものである。具体的には、まず同種条件というWeil descent攻撃によっては最も都合の良い条件を想定し解析を行った。楕円曲線と超楕円曲線の定義体が奇標数の有限体のときの、GHS攻撃に破れる可能性のある曲線をすべて割り出す弱い曲線の分類を行った。そして定義体が奇標数の3次拡大体に限定したとき、Weil descent GHS攻撃に破れる楕円・超楕円曲線の完全分類と曲線の同型類の数を厳密に評価した。特に3次拡大体上の楕円曲線のルジャンドル標準形で書かれたものを半数以上が破れることを判明した。さらに、定義体が偶標数の3次拡大体に限定したときの、Weil descent攻撃に弱い楕円曲線の完全分類を行った。その同型類の密度を厳密に評価した結果、奇標数の場合よりもさらに弱い曲線が数多く存在することが発見した。以上の結果を、同種条件が満たさない場合にも拡張し、Weil descent GHS攻撃に対して危険が曲線の完全分類が得られた。
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