研究課題
本年は研究課題の最終研究目標である移動動線推定アルゴリズムについて研究を行った。基本方式はこれまでに研究を行った天井にRFIDタグを一定間隔で貼りつけ、人が持つRFIDリーダでタグを読み取り、読み取られたタグの座標値から人の位置を推定し、移動動線を算出する。読取をある時間間隔ごとに行い、計算した位置を連続的に繋ぎ合わせることにより移動動線を算出する。単純につなぎ合わせるだけでは、実際の移動動線からの乖離が大きい。そこで、これまでに構築した実験設備を用いて読取特性を評価し、精度を向上させるアルゴリズムを開発した。人が部屋の隅にいる場合は本方式の構成上誤差が大きくなる。そこで、部屋の隅に居ることを検出した場合には、推定位置を補正する方法を提案した。2番目の補正処理として前後の推定位置を用いて移動方向を推測し、移動動線推定精度を上げる方法を提案した。3番目に人の移動速度を推定し、静止していると判断した場合には動線補正する方法を提案した。実験を行い提案した移動動線推定アルゴリズムの評価を行い、これらのアルゴリズムのパラメータの設定と誤差の関係を検討した。単純に繋ぎあわせた方式と比べ、提案方式の方が実際に移動動線に近いことを確認した。提案方式では1つの部屋に複数のリーダが存在する場合が想定される。2台のリーダを用いてタグ読取特性について実験を行った。2台のリーダの読取チャネルを重ならないようにすることにより、位置推定誤差が少なくなることがわかった。
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IEICE Trans., Communications
巻: E93-B ページ: 2088-2096
Proc.SICE Annual Conf.2010
ページ: 543-547
http://www.teu.ac.jp/tslab/~tsuboi/tsuboi-research-J.htm