強度変調/直接検波方式において、変調各チャンネルの周波数配置を制御し、3次の非線形効果によるFWM光ができるだけ生じないような信号光の配置について検討した。 不等周波数間隔配置から構成されるベースユニットをもとにして、周波数間隔が、それぞれ昇順、後順となる2種類のベースユニットを用いる方式を二つ提案し、FWM光雑音の解析をおこなった。受信側に配置する、各チャンネルの信号光を選択するための光フィルタの帯域も考慮して、従来の周波数配置と、FWM光雑音を比較した。性能指数としては、FWM光雑音の発生効率、符号誤り率、パワーペナルティ、許容入力パワーを用いた。光ファイバーの分散を考慮し、パルス幅の広がりや、群遅延も考慮した。 一つ目の方式は、2種類のベースユニットを一部オーバーラップさせながら、周期的に配置することで、周波数帯域を低減することを目的とした。また、ベースユニットが周期的に配置されるものの、ベースユニット内におけるチャンネルの周波数間隔の非周期性を用いて、位相整合が起きにくくし、FWM光雑音の低減をはかる。そして、提案した方式が有効となる光フィルタの帯域を見出した。 二つ目の方式は、2種類のチャンネルのベースユニットをゼロ分散周波数に対して、どのように配置するかを検討したもので、チャンネルの周波数間隔の非周期性を高くすることで、位相整合が起きにくくし、FWM光雑音の低減をはかるものである。そして、提案した方式が、従来のシステムに比べて、FWM光雑音を低減できることを明らかにした。
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