本研究は特に無線通信チャネルにおける帯域制限条件の下で、通信コストと画像の伝送品質について参考となる指標を与えることを目的としている。 初年度の理論的検討の結果と、次年度のシミュレーションによる数値的評価を基に、最終年度では無線チャネルの帯域幅を適宜選定して画像の品質の検討を行った。 従来、高画質の画像伝送のためには例えば32Mbit/sの伝送速度で無線帯域幅として50MHz程度が必要とされてきたが、本研究の方法では10MHz~15MHzの範囲内においても実用的な高品質画像の伝送が可能であることを示した。 通信コスト(帯域幅、チャネル数、画質)と情報価値の視点では、通信コストが従来と大幅な増加を必要とせずに実用性のある画像品質を適切なチャネル数の確保のもとに実現できることを示し、通信路の情報価値の向上改善の可能性を明らかにした。 これらの成果は国際学会等に報告した。
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