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2010 年度 実績報告書

表面SH波を用いた残留応力分布測定による高経年構造物の健全性評価

研究課題

研究課題/領域番号 20560396
研究機関和歌山大学

研究代表者

村田 頼信  和歌山大学, システム工学部, 准教授 (50283958)

キーワード超音波 / 音弾性 / 表面SH波 / 残留応力 / 主応力差 / 主応力和 / 鉄鋼構造物 / 非破壊評価
研究概要

・測定誤差発生要因の究明とその改善
測定精度の安定性を高めるために,測定誤差の発生要因として表面粗度に着目しこれが測定精度に与える影響を調べた.その結果,表面が粗くなるにしたがって応力測定誤差は大きくなることがわかった.逆に,Ry(最大粗さ)が1.0μm以下では応力測定誤差は10MPa以下であり,試料表面の平滑化を行うことで高精度な応力測定が可能であることがわかった.これを受けて,現場測定での探傷面の平滑を目的としたボール盤形ポータブル研磨装置を新たに開発した,この装置の有効性については今後の現場実験において検証する予定である.
・表面SH波による平面応力評価法の確立
これまで表面SH波音弾性で測定できるのは主応力差のみであった.もし主応力差の他に主応力和が計測できると,主応力そのものの値がわかり,鋼板材の平面応力状態を評価することが可能となる.そこで,表面SH波音弾性を用いた主応力和の測定について検討を行った.数学的な解析により,表面SH波を用いて主応力和を求めるには無負荷時の表面SH波の伝搬速度の値が必要であることがわかった.そのため表面異方性の測定値から無負荷時の表面SH波の伝搬速度を推定して主応力和を求める新たな手法を検討した.まず,T形表面SH波センサで計測した表面異方性の大きさと無負荷時の表面SH波の伝搬速度の相関を調べたところ,明確な相関関係があることを見出した.この相関を利用することによって実験により主応力和の計測が可能であることを示し,この提案手法の有効性を確認した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 表面SH波音弾性による圧延鋼板部材の残留応力測定2010

    • 著者名/発表者名
      村田頼信, 戸田裕己, 岩崎重一
    • 雑誌名

      超音波TECHNO

      巻: 22(6) ページ: 25-30

  • [学会発表] 表面SH波音弾性による圧延鋼板部材の残留応力測定-実環境下測定に関する検討-2011

    • 著者名/発表者名
      池下正実, 戸田裕己, 村田頼信
    • 学会等名
      日本非破壊検査協会第18回超音波による非破壊評価シンポジウム
    • 発表場所
      きゅりあん(東京)
    • 年月日
      2011-01-27
  • [学会発表] 音弾性を用いた残留応力測定2011

    • 著者名/発表者名
      村田頼信
    • 学会等名
      日本機械学会 材料力学部門 講習会応力・ひずみ測定の基礎と応用
    • 発表場所
      日本機械学会(東京)
    • 年月日
      2011-01-18
  • [学会発表] 表面SH波音弾性による圧延鋼板部材の残留応力測定-測定精度の向上に関する検討-2010

    • 著者名/発表者名
      池下正実, 戸田裕己, 村田頼信, 米中博志
    • 学会等名
      日本実験力学会 2010年度年次講演大会
    • 発表場所
      長崎大学(長崎)
    • 年月日
      2010-08-17

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公開日: 2012-07-19  

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