近年、過去および現在に撮影した画像を用いた経時的差分像技術に関する研究が盛んに行われている。本技術では、両画像間の経時的変化が強調表示できることから、肺がんや結節状陰影を強調表示し、医師への診断支援を行うための画像変形が行われており、精度の高い画像変形の手法が求められている。本申請研究では、3次元胸部画像を対象とした経時画像の位置合わせ法の開発を行い、経時差分画像からの病変部の強調画像を利用した結節状陰影の自動検出法も並行して行っている。 平成21年度には、主に異なる異常陰影の検出精度の向上を図るための画像特徴量の算出法と識別器の実装を行い、経時差分画像上の20ミリ以下の結節状陰影の検出法を考案し、拾い過ぎの低減を図り、その有効性を確認した。特に、コンピュータ画像診断支援において重要な精度向上を目的とした計算アルゴリズム法の実装のため、濃度的特徴だけではなく、異常陰影の形状特徴量として、Spiral Scanningの出力値はGabor Filterの出力値から、異常陰影が持つ円形特徴量を考慮した手法を開発した
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