| 研究概要 |
数値最適化に基づくロバスト非線形制御系の設計法の構築を目的として,本年度は以下の研究成果を得た.
(1) ゲインスケジュールド(GS)制御系の設計法:線形パラメータ変動(LPV)システムに基づくゲインスケジュールド制御系設計法において,観測値であるスケジューリングパラメータの微分を行うことなくGS補償器が設計する方法についてさらに検討を行い,パラメータ依存LMIにおける性能保証を示した.また,航空機や車両の制御に適用して有効性を確認した.
(2) 非線形システムの解析と設計:密度関数を用いた非線形制御則の設計法として,区分的に滑らかなベクトル場を持つシステムを扱うための方法について検討を行った.
(3) 制御系の解析・設計のためのロバスト半正定値計画問題の解法の開発:ロバスト半正定値計画問題を数値的に解くための上界緩和問題の厳密性の検証についてさらに考察を行った.従来とは異なり,不確かさのブロックが不確かさのパラメータの一次関数でない場合にも厳密性の検証を行うことのできる方法を示した.
以上の結果は,国内外の学会で発表し,また学術誌に論文として掲載された.
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