研究課題
滑らかでない微分方程式によって記述される動的システムに対して、Filippov解を用いたその動的挙動の安定性や入出力ゲインの制約の判別条件を明らかにし、当研究で目標としていた一定の構造を持つシステムを対象とする安定化設計、ゲイン抑制設計のための基礎理論を構築することができた。本年度では、その理論研究結果を総括した上で、エンジンパワートレインにおける応用と実験検証に焦点を絞って研究を進め、応用面では以下の具体的な成果を上げることができた。(1) ガソリンエンジンの始動速度制御アルゴリズムを開発し、商用車搭載のエンジンを用いて実験検証結果を与えた。(2) 前項の制御アルゴリズムの安定性を非連続汎関数微分方程式の安定性問題として捉え、本研究で得られた理論結果を用いて収束性証明を与えた。(3) 非線形モデル予測制御に基づくガソリンエンジンのためのトルクデマンド制御方式を提案し、実験検証結果を与えた。(4) ハイブリットトラックの回生ブレーキ効率向上のための制御手法を提案した。(5) ハイブリットパワートレインにおけるエンジンとモータの協調制御問題を取り上げ、発進時のギア-切換えと、モータとエンジンのトルク制御手法を提案し、シミュレーション検証システムを構築した。
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