研究概要 |
平成20年度に得られた研究成果を列挙する. 1.送受信機一体型電磁波レーダによる鉄筋探査の高性能化 市販のレーダを一部改良して直達波および表面反射波を推定し,これまでと比較して若干ではあるが鉄筋の探査性能を向上することができた. 2.送受信器分離型電磁波レーダによるコンクリート構造の内部診断技術の開発 ビバルディアンテナを用いた送信機および受信機の最適な設計を行い,最大放射方向にオフセットを持たせることにより,埋設物探査をより効率的に行うことができることを確認した.また,直達波,表面反射波,多重反射等の不要波を除去するために,送信機(受信機)内における最適な電波吸収体配置を明らかにした.これにより目標物からの反射波をより精度良く求めることが確認できた. 3.フレッシュコンクリートの評価 フレッシュコンクリートを入れる容器の形状に依存するものの,1.5GHz〜2.OGHzの間で塩分濃度の違いによる変化を確認でき,マイクロ波を利用して塩分濃度の推定ができる可能性を示した. 4.コンクリートの比誘電率分布の測定 コンクリートの表面からの比誘電率分布を簡易的に測定し,深くなるにつれて比誘電率が大きくなることを確認した.
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