研究概要 |
本研究では、制振及び耐震に効果を発揮する構造として、接触型縦リブを橋脚基部に設けた。この接触型縦リブは,橋脚の基盤面と補強縦リブとの間に空間を設け,この空間により制振及び耐震機能の効果をコントロールしようとする構造である。本研究では,従来の縦リブ補強を参考にして,本研究の接触型補強縦リブと基盤面とのすき間間隔,及び接触型補強縦リブの切り欠き長さをパラメータとして,このパラメータと制振性能及び耐震性能との関係を明らかにする。制震性能及び耐震性能の評価方法として,これまでの耐震性能評価に使用されている耐荷力及び塑性率を基本指標として用いる。この目的に沿って、供試体本数は,補強無し供試体1タイプ、すき間間隔の異なる2タイプ、及び切り欠き長さの異なる2タイプの供試体形状を決定し、5体の供試体を作製することとした。供試体作製は、本研究の重要なポイントとなるので慎重に進めた。また、供試体作製は、特別発注となるため度重なる打ち合わせをし、平成20年度12月に発注を行った。供試体作製中も業者との打ち合わせを行った結果、要約、供試体の入荷の運びとなった。 平成20年度には、供試体作製が完了したので、今後は、供試体の材料特性及び形状特性を知るために、引張り試験及び初期形状の測定を行い、これらの基本性能を把握した後に、本載荷実験を実施することが可能となる。今回の科研費受諾を受けてから、早急に、供試体の作製に入ったが、形状決定を慎重に行ったため、実験は、平成21年度実施となった。
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