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2009 年度 実績報告書

河道内植生の内部構造が流れ場全体に与える影響とマルチスケール解析の適用性

研究課題

研究課題/領域番号 20560470
研究機関宇都宮大学

研究代表者

池田 裕一  宇都宮大学, 工学研究科, 准教授 (20202898)

キーワード高木群落 / 透過係数 / 樹冠 / 流速分布 / レイノルズ応力 / 剥離域 / 固有浸透流速
研究概要

樹冠と幹で構成される高木群落の内部及びその下流域において,樹冠部の流水抵抗の相違が,流れの構造の遷移に与える影響を実験的に検討した.幹部分は高さ6cmとし,直径1cmの木製円柱を10cm間隔で千鳥上に配置した.樹冠部には2通りのものを使った。一つは,昨年度と同じプラスチック透水材(樹冠モデルA)で,もう一つは,直径2.5mmの竹串を2.5cm間隔で鉛直に配置に配置したもの(樹冠モデルB)を用いた。流水抵抗は前者のほうが後者よりも大きい。
実験の結果,水深によっては,樹冠モデルAでは樹冠内に固有浸透流速にほぼ等しくなる部分が現れても,樹冠モデルBではそうはならない場合があることがわかった。前者では,幹部分の流れとの間に自由せん断層が形成されるが,後者ではそうはならない。これは高木群落下流での剥離渦の形成にも大きな関係があることが認められた。
高木群落下流側での流れの遷移に着目すると,樹冠モデルAとBでともに樹冠と幹部との間に自由せん断層が形成されている場合,これが流下しながら通常の開水路の流速分布に遷移するまでの距離は,さほど変わらないことがわかった。これは,モデルAの場合は,樹冠と幹部との流速差が大きい代わりに両者の混合が盛んであり,モデルBの場合はその逆が成り立つためである。
以上のように高木群落の流れのおいては,樹冠と幹部分との流水抵抗の差と水深によって,流速分布の構造そのものが異なる場合があること,また流速分布の構造が同タイプの場合には,下流域で通常の開水路流れの流速分布に回復するまでの流下距離はさほど相違ないことがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 樹冠抵抗の相違が高木群落内の流速分布に与える影響に関する実験的研究2010

    • 著者名/発表者名
      田中徹, 池田裕一
    • 学会等名
      土木学会関東支部技術研究発表会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2010-03-12

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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