研究課題
今年度の研究では、主に信号交差点の実横断歩道上(実際の段差等を含む)での移動についてこれまで蓄積したデータに基づいて、通信光を利用した場合に容易に歩行できる人と、導線からそれてしまう人がどのような原因で違いが生じているかなどが明確になることに注意してパターン分析を行った。その結果、この導線からそれてしまう幾つかの要因を挙げることができた。そこで次に、これらの要因の内で、重要な横断歩道を渡り終える側の数mで信号機からの通信光が届きにくくなるエリアが存在するために、渡りおえるところで通信光を探すため立ち止まってしまう問題の改善と、通信光を端末で受信することができる範囲がすこし広いことからくる正しい方向の読み間違えがあり、これによる導線からのずれの問題の改善に対してさまざまな検討をおこなった。信号機からの通信光の届きにくいエリアの対策では、信号機側の改良を繰り返すことによって、通信光が全ての横断歩道エリアで届くように改良できた。このような改善を行った場合とそうでない場合で横断歩行実験を行ったが、改善を行うことで最後まで渡りきるのがより容易になった。また端末の受信幅を狭めることなどを行うことにより、正しい方向に常に向かうように様々な改善を行った。その結果、導線から外れてしまう被験者がほとんどいなくなるなどの効果が得られた。しかしこれらの実験の中で新たな課題も発見され、次年度の課題も明らかとなった。
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International Journal of Intelligent Transportation Systems Research Volume 8, Number 1
ページ: 26-35
土木計画学研究・講演集 Vol. 39
ページ: 4