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2009 年度 実績報告書

統計的グリーン関数法による水平・上下動評価法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 20560544
研究機関清水建設株式会社技術研究所

研究代表者

佐藤 智美  清水建設株式会社技術研究所, 原子力施設技術センター, 主任研究員 (00393562)

キーワード上下動 / 統計的グリーン関数 / 距離減衰式 / スラブ内地震 / 2009年駿河湾の地震 / 近地項 / 中間項 / 短周期レベル
研究概要

近年、重要構造物の耐震安全性検討のための入力地震動として上下動が求められるようになっている。しかし、M_J7以上の海溝型地震を含むデータで、日本のスラブ内地震とプレート境界地震を区別した上下動の距離減衰式が作成された例がない。そこで、本研究では、日本のスラブ内地震とプレート境界地震に対する減衰定数5%の加速度応答スペクトル、最大加速度、最大速度の水平動と上下動の距離減衰式を作成した。その結果、同じ条件下では、水平動・上下動とも太平洋プレートの地震の方がフィリピン海プレートの地震より大きいこと、既往の水平動に対する距離減衰式は本研究の太平洋プレートとフィリピン海プレートの地震に対する距離減衰の間にあることがわかった。また、震源深さをDとすると、最大加速度、短周期領域の応答スペクトルは、水平動、上下動ともD^<2/3>にほぼ比例し、同じDではスラブ内地震の方がプレート境界地震より大きい式となった。
また、2009年に発生したスラブ内地震である駿河湾の地震の短周期レベルを推定した。地殻内地震に対する経験式である壇・他(2001)の式から得られる短周期レベルに対する比は、芸予地震と同程度に大きく、西日本のスラブ内地震としては最大級であることがわかった。また、この比は、東日本のスラブ内地震である北海道東方沖地震や釧路沖地震と比べるとやや小さいが、同規模の地震と比較すると東日本の地震を含めても大きい方であった。また、駿河湾の地震の最大加速度は、作成した上記の距離減衰式の平均+標準偏差程度と大きく、短周期レベルが大きいという結果と整合するものであった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 日本のスラブ内地震とプレート境界地震の水平・上下動の距離減衰式2010

    • 著者名/発表者名
      佐藤智美
    • 雑誌名

      日本建築学会構造系論文集 第647号

      ページ: 67-76

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 近地項と中間項を考慮した三成分統計的グリーン関数生成手法の高度化2009

    • 著者名/発表者名
      佐藤智美
    • 雑誌名

      日本建築学会構造系論文集 第638号

      ページ: 629-638

  • [雑誌論文] 堆積層による地震動の増幅2009

    • 著者名/発表者名
      佐藤智美、川瀬博
    • 雑誌名

      地震 第2輯 第61巻特集号

      ページ: 455-470

    • 査読あり
  • [学会発表] 2009年駿河湾の地震の短周期レベルと距離減衰特性2009

    • 著者名/発表者名
      佐藤智美
    • 学会等名
      日本地震学会大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2009-10-21

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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