研究概要 |
1.GPS温度計の開発 昨年度までの試作機を基に、GPS温度計完成のために基本設計をやり直し、10台分の回路基板の作成と組み立てを行った。 2.ヒートアイランド構造の計測 (1)気温の水平分布の実測 八代市を対象として、自動車による水平気温分布の移動観測を行い、GPS温度計利用上の課題整理とその改善を行った。また、海と山に挟まれた、八代市日奈久町の温泉街を対象として、自転車を用いた気温の移動観測と、徒歩による風向風速の移動観測を行い、街区程度の熱環境計測にもGPS温度計が有効であること、土地被覆や地形、自動車からの排熱及び陸海風の影響によって気温分布が変化することを明らかにした。 (2)気温分布図の作成方法の検討 気温分布図の作成に関して、測定点データからの距離により重み付け平均をとり非測定点の気温を推定する方法とバイリニア法による推定方法を比較検討した。 3.ヒートアイランドの数値シミュレーション ヒートアイランドの数値シミュレーションに向けたソフトウェアの導入と計算モデル作成の方法について検討を行った。また,予備調査として,全国の気象官署のデータについて,都市のヒートアイランドと人口との関係を地球温暖化問題と関係づけて評価した。
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