研究課題/領域番号 |
20560569
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
中出 文平 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (10172347)
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研究分担者 |
樋口 秀 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (90293258)
松川 寿也 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (60444189)
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キーワード | 市町村合併 / 都市計画区域 / 区域区分 / 地方圏 |
研究概要 |
20年度に、地方圏全体での市町村合併に関する概要把握の確認のためのデータベースと地理情報システムとを重ね合わせて、空間的に把握できる基盤を用意した。さらには、都道府県に対して線引き・非線引きの混在状況に対する対応の方針に関するアンケートを実施して、区域区分再編の意向を確認した。 これらを踏まえて、線引きと非線引きの都市計画区域が混在する都市の都市計画区域再編の動向を分析した。今年度は、上述の都道府県アンケートを基に、都市計画区域再編の動きがある26市を対象に、(1)再編の予定、(2)都市計画区域の位置、(3)市街化区域と非線引き都市計画区域の位置または交通体系と地形、(4)周辺旧町村の母都市への依存度合いによって類型化した。 その中から、線引き都市計画区域として統合しようとしている鶴岡市と前橋市、線引きと非線引きの都市計画区域を並存させようとしている富山市を詳細調査対象都市として抽出し、ヒアリング調査などを実施するとともに、区域再編の資料、合併協議の資料などを分析して、都市計画区域再編の課題を明らかにした。 これまでの検討から、以下の点を明らかにしている。都市計画区域が接している前橋市のような都市では、住民が土地利用規制の格差を感じやすいため、迅速な区域再編が特に必要である。このような都市では、(1)非線引き都計区域同士を統合し、その後、線引きと非線引きを統合する、(2)市街化区域への移行を考え、非線引き都計区域の用途地域を見直す、等の段階的な区域の統合が有効だと考える。 鶴岡市のように都計区域が接していない都市で都計区域を統合するには、広く区域を拡大して飛び地となる区域がないように都計区域を再編することが本来は望ましい。しかし、鶴岡市のように都市計画区域を分離して区域指定することも、地形条件などによっては選択股となり得ると考える。
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