研究概要 |
1.研究概要:(1)精神科医療施設Kを対象に2009年度までに得た過去3年間の全入院患者の属性調査結果,病棟内非参与型観察調査結果,治療プロセス等に関する医療者へのヒアリング調査結果を総合的に分析した.(2)国内外のWeb上で公開しているデータベースを用いて,精神科医療施設の療養環境・患者の受療行動等をテーマとした文献検索を行った.(3)精神疾患患者の社会復帰支援を積極的に行っている団体を対象に居住環境・就労支援に関するヒアリング調査を実施した 2.結果概要:(1)これまでの継続的な調査結果を基に,病院内での病棟間移動および退院後の関連施設への移動を含めた,包括的な患者の受療行動について分析を行い,その結果を受療行動図として示した.次に,急性期病棟を利用する患者の病棟内行動特性について分析を行った.2008年10月,同年12月,2009年9月に実施した急性期病棟での属性調査と行動観察調査の結果を用いて,入院患者の行動の経時的に変化に着目した分析を行い,病室以外の共用空間での滞在場所・行為内容・姿勢等の詳細な観察調査記録をもとに疾患別・入院経過別の行動特性を明らかにした.また,2009年9月に実施した7日間連続の観察調査結果を基に,回復過程にある入院患者の行動変化について明らかにした.(2)精神科医療施設の療養環境・患者の受療行動等をテーマとした1960年代以降の既往研究リストを作成した.(3)精神疾患患者の退院後の就労支援を積極的に行っている団体の就労プログラム,就労環境,活動実態,等を把握した
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