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2008 年度 実績報告書

御手伝普請を通じた建築情報の地方伝播に関する研究-徳川家霊廟の地方寺社への影響-

研究課題

研究課題/領域番号 20560603
研究機関熊本大学

研究代表者

伊東 龍一  熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80193530)

キーワード徳川家 / 霊廟 / 御手伝普請 / 地方 / 伝播
研究概要

今年度は、弘前藩における御手伝普請および幕府の寺社造営を通じての建築情報の伝播に関する史料調査として、弘前市立弘前図書館所蔵の津軽家文書の調査を実施した。岩木山神社、百沢寺、長勝寺、革秀寺に関わる史料を中心に実施した結果、岩木山神社は、日光山の意識した「結構」であったこと等を明らかになった。また、霊廟ではないが、江戸城天守建地割(「江戸御殿守絵図」等)が残されており、当藩に幕府の城郭天守に関わる情報が残されていること、その意味を明らかにする必要があるとの課題も明らかになった。また、国立公文書館内閣文庫にて、徳川家霊廟の造修営関係史料の追加調査、および、近世初期という早い時期に造営されながら、すでに多くの彫物で飾られていた大分県大分市柞原八幡宮南大門について、江戸や畿内から離れた地でそれを可能にした根拠の解明のために、絵図を中心に同門の史料調査も実施した。
また、弘前藩の岩木山神社および長勝寺の津軽家霊廟5棟および革秀寺の津軽為信廟の糸旺部形式・装飾の調査を実施した。写真撮影を行い、建物毎に調書を作成した。これによって、建物の基本的なデータは採取できた。一方、他地方では霧除等とも呼称される屋根下の囲いが建物に設けられており、おそらくは中央の様式を導入すると共に、冬季の積雪等に対応したの地方独自の形式が採用されていることが分かり、幕府等の建築形式・技術を導入課程の解明だけでなく、各地方の気候風土に対応した形式の成立についての考察の必要性も判明した。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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