研究概要 |
本研究の目的は,密度汎関数法の一般化密度勾配近似(GGA)とフルポテンシャルKKR-Green関数法に基づく(GGA-FPKKR法の)第一原理電子構造計算プログラムで格子歪効果も取り入れた計算を行い,代表的な実用金属材料であるアルミニウム(Al)、鉄(Fe)中の添加元素を母体金属(Al,Fe)に対する不純物原子として扱い、不純物原子-母体原子、不純物原子-不純物原子間の相互作用エネルギーを算出してまとめ、データベース化して公開するとともに、相互作用のメカニズムを解明することである。この目的を実現するため、本年度は、以下のことを行った。 (1)最近接位置の不純物原子間相互作用エネルギー(2体間の相互作用)の計算 置換型不純物を取扱い、格子歪を無視した計算を行った。また、相互作用エネルギーは、同種元素間相互作用エネルギー、および、異種元素間相互作用エネルギーを周期表に沿って計算しデータベース化を行っている(次年度も継続して行う)。 (2)3体,4体の不純物原子間相互作用エネルギーの計算 不純物が最近接位置で3体、4体の集合体を形成する場合の相互作用エネルギーを求めるためのプログラムコードの整備を行い(特にbcc構造を中心)、一部計算を実行した(次年度も継続していく)。 (3)格子歪効果の取扱いのためのプログラムコードの整備を行った。 上記については、金属学会にて発表したとともに、一部について論文発表の準備を進めている。
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