広く市販される低炭素シリコーン樹脂の一種であるポリメチルシルセスキオキサンからのSiOC セラミックス繊維合成過程について開発研究を行った。溶融紡糸性に関してポリマーの熱硬化の観点から解析を行った。また焼成時に繊維形状を保つ不融化に関しては、SiCl_4、TiCl_4などの金属塩化物との気相反応や電子線照射が有効であることを見出した。合成されたSiOC繊維は耐酸化皮膜を形成することにより、1000-1200℃領域で実用可能な耐酸化性を呈する。確立された合成過程をもとに、焼成雰囲気を水素含有下で制御、改良することにより、繊維内部からの脱炭を促進し、淡色かつ発光性を有する新規セラミックス繊維の合成にも成功している。
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