高いガラス形成能をもつZr_<55>Cu_<30>Al_<10>Ni_5合金と低いガラス形成能をもつNi_<52.5>Nb_<10>Zr_<15>Ti_<15>Pt_<7.5>合金、及び実用的な低コストCu-Zr-Al及びFe-Si-B-Nb金属ガラス合金を用い、結晶質の金属或はセラミックス粒子を均一に分散した金属ガラス混合粉末を出発原料として、放電プラズマ焼結(SPS)法により直径30mm、厚さ約5mmのバルク金属ガラス複合材料の開発を成功した。また、Zr_<55>Cu_<30>Al_<10>Ni_5金属ガラスを用いて、放電プラズマ焼結による、寸法50mm×50mm×30mmの四角状のバルク金属ガラス材料の開発も成功した。焼結体の示差走査熱量法(DSC)分析、X線回折解析と微細構造の検討による金属ガラスの結晶化抑止する条件を明確した。結晶粒子分散型バルク金属ガラス複合焼結体の組織的特徴(特に粉末粒子間微細構造)及び物理的、熱的、機械的性質の評価による、その延性を合金組成、組織、結晶粒子の種類、体積分率、サイズ、分布状態などの依存性を明確した。焼結温度ガラス遷移温度(Tg)の近傍(Zr_<55>Cu_<30>Al_<10>Ni_5 : 643K ; Ni_<52.5>Nb_<10>Zr_<15>Ti_<15>Pt_<7.5> : 773K ; Cu_<50>Zr_<45>Al_5 : 693K ; Fe_<73>Si_7B_<17>Nb_3 : 773K)で作製した焼結体には、金属ガラス相を保持されており、結晶化することが認められなかった。結晶質粒子の添加量を40vol.%以下の焼結体の相対密度は98%以上になった。結晶質の粒子が金属ガラス母相中にほぼ均一に分散した複合材料であることを示している。
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