研究課題
本研究は、軽量高強度、配向制御応答性、力学的アンカリング性をもつ「ハイブリッドナノフィラーの作製」と、それを高分子中に分散させ「磁場による精密配向制御」の基盤技術を確立することを目的としている。本年は、連続プロセスを用いた基盤技術確立と、新しいハイブリッドナノフィラーの作製の基盤技術確立を目指した。連続で磁場印加できるプロセス装置を準備作製した。これを用いて、バッチプロセスで行った場合との比較検討などをはじめた。Ni-VGCFをUV硬化型エポキシ中に分散させ、フィルム(約80μm)の厚み方向に磁場(本研究費にて購入)を印加しその後UV硬化しフィルム(厚み80μm程度)とし、配向挙動を観察した。従来出来なかった連続プロセスによる磁場の印加により連結した配向制御を短時間で達成できることを明らかにした。また、強磁性体としてNi以外にフェライトを用いて検討を行った。フェライトを用いたハイブリッドナノフィラーを様々な方法にて作製し、まず高分子マトリックス中に孤立分散できる最適なフェライトを用いたハイブリッドナノフィラーの作製方法を探索検討した。これをもちいて、UV硬化型エポキシ中にフェライトを用いたハイブリッドナノフィラーを孤立分散させ、その後、磁場により連結された構造を有するUV硬化しフィルム(厚み80μm程度)を作製できることを明らかにした。
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Polymer Nanocomposite Handbook Chapter 10 "Polymer nanocomposites containing vapor grown carbon fibers aligned by magnetic or electric field processing"(CRC Press)
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