研究概要 |
2009年7月に中国・北京で行われたISMANAM2009において、2008年度中に行った(Cu0.5Zr0.5)100-x(Al0.5Ag0.5)x(X=4,8,12,16,20)金属ガラスのCu及びZr原子周辺のEXAFS測定結果を"Micro-structure change with the transition from plasticity to brittleness in Cu-Zr-based metallic glasses"(Journal of Alloys and Compoundsへ掲載予定、査読済み)として発表した。 2009年7月に高エネルギーX-線回折実験(HEXRD、於:Spring-8)を行い、2010年1月にAg原子周辺のEXAFS測定(於:高エネルギー加速器研究機構)を行った。リバース・モンテカルロ法(3000個の原子)を用いて、EXAFSとHEXRD、及び同位体置換中性子回折実験の測定結果を再現する原子配列の視覚化を行った。その結果、Cu-Zr合金に添加するAg-Ag,もしくはAl-Alのような同種原子の対、もしくは同種原子の3,4個の連なりが平均組成より頻度多く出現することが明らかとなった。これらのAg-Ag,もしくはAl-Alのような同種原子の対、もしくは3,4個の連なりの偏在が、バルク金属ガラスの安定性と、延性-脆性転移とどのように関わるのかを考察し、日本金属学会2010年度春季大会で発表した。Ag-Ag,もしくはAl-Alのような同種原子対、あるいは3,4個の連なりの発生頻度とAg,Alの添加量との関連、それらと延性-脆性転移の関連についてISMANAM2010(スイス・チューリッヒ:2010年7月)発表する予定である。
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