研究課題
本研究では、安定した裏ビードと溶込み形状を得ることが可能なスイッチバック溶接法について、中厚および薄厚板の片面突合溶接においても有用であること示すため、(1)スイッチバック動作時の溶融池形状の遥動現象のメカニズム、(2)開先幅や板厚などの変化に対する最適なスイッチバック条件、(3)スイッチバック溶接の高速化方法等について検討する。平成21年度は、スイッチバック溶接のシミュレーターおよび実験システムを用いて、スイッチバック動作により裏ビードが安定化する要因を検討した。また開先幅が変化する場合や立向き溶接へ有効性を検証するとともに、高速溶接時の溶接速度と溶接電流およびスイッチバック条件の関係を検討した。トーチを溶接進行方向の前後に揺動し入熱と放熱を制御するスイッチバック溶接法では、溶接進行方向が一方向の従来溶接と比べて、(1)裏溶融池が溶接進行方向に短いため開先幅が変化しても溶落ちにくい、(2)裏溶融池最大時にアーク熱源は前方た遠ざかっているためアーク長変動などの外乱に強い、(3)溶融池形状が周期的に変化するため溶融池内の対流による深さ方向の溶融が制限できることを示した。この結果、スイッチバック溶接法が開先幅変動時や立向き溶接時に溶け落ちのない溶接結果を得るのに有効であることを示した。また、トーチ動作と一緒に溶接電流を変化することにより、スイッチバック溶接法の有効性を保ったまま溶接速度を上げることが可能であることを示した。平成22年度は溶接実験により上記の現象を検証するとともに、スイッチバック溶接法を用いて板厚や開先幅変動に対して溶込み深さをオンライン制御するシステムを開発する。
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Welding in the World Vol.53, No 11/12
ページ: IIW-1960-08
ボイラー・クレーン・溶接の実務&展望 No.254
ページ: 29-36