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2010 年度 実績報告書

スイッチバック溶接による溶融池形状の遥動メカニズムの解析とその応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20560667
研究機関埼玉大学

研究代表者

金子 裕良  埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (10233892)

キーワード材料加工・処理 / GMA溶接 / 裏ビード制御 / スイッチバック溶接 / チタン溶接 / マグネシウム合金溶接
研究概要

本研究では、安定した裏ビードと溶込み形状を得ることが可能なスイッチバック溶接法について、中厚および薄厚板の片面突合溶接においても有用であること示すため、(1)スイッチバック動作時の溶融池形状の遥動現象のメカニズム、(2)開先幅や板厚などの変化に対する最適なスイッチバック条件、(3)スイッチバック溶接の高速化方法等について検討する。平成22年度は、前年度シミュレーションから得られたスイッチバック溶接の3つの有用性((1)裏溶融池が溶接進行方向に短いため開先幅が変化しても溶落ちにくい、(2)裏溶融池最大時にアーク熱源は前方に遠ざかっているためアーク長変動などの外乱に強い、(3)溶融池形状が周期的に変化するため溶融池内の対流による深さ方向の溶融が制限できる)をCO_2溶接実験によって確認した。この結果、3.2mm板厚のワークに対し0~3mmの開先幅に対し溶落ちのない完全溶け込みの溶接ビードをスイッチバック溶接により得られることを実証した。これは溶接中のワーク変形などによる開先幅変動時にも従来溶接よりスイッチバック溶接が有用であることを示している。また、本年度はスイッチバンク溶接を薄板のチタンやマグネシウム合金など軟鋼以外の突合せ溶接にも適用する開発を行った。チタンやマグネシウム合金溶接においても、軟鋼板と同様にスイッチバック溶接よりアーク長の外乱などの影響に関わらず安定した裏ビードを得ることができている。チタン溶接では溶接作業の高能率化のためにMIG溶接を適応したときに発生する表ビードの曲がりに対し、スイッチバック溶接が有効な解決策となることも示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 薄板チタン溶接へのMIGスイッチバック溶接の適用2011

    • 著者名/発表者名
      山根敏、宇治克将、本田尚也、金子裕良
    • 雑誌名

      溶接学会論文集

      巻: 第29巻第1号 ページ: 61-64

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 溶接プロセスの自動化・知能化技術~厚板溶接の自動化~2010

    • 著者名/発表者名
      金子裕良
    • 雑誌名

      ボイラー・クレーン・溶接の実務&展望

      巻: No.254 ページ: 26-33

  • [学会発表] マグネシウム合金におけるTIG溶接の高品質化に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      高田太郎、金子裕良、山根敏、大嶋健司
    • 学会等名
      溶接学会秋季全国大会
    • 発表場所
      日本大学
    • 年月日
      2010-09-08
  • [学会発表] 溶接協調システムのチタン溶接への適用2010

    • 著者名/発表者名
      宇治克将、山根敏、金子裕良、大嶋健司
    • 学会等名
      溶接学会秋季全国大会
    • 発表場所
      日本大学
    • 年月日
      2010-09-08

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公開日: 2012-07-19  

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