研究概要 |
Sn基金属微粒子と低粘性活性樹脂を混合した複合材料の基本物性と自己凝集・選択的ぬれ現象を実験的に明確にし,電子デバイス等実装の基本構造となる微細バンプ(突起状電極)の自己集積レプリケーション技術による一括作成を目的として,微粒子供給量,樹脂活性,微粒子表面状態を考慮して,溶融微液滴の金属微細電極上へのぬれ挙動を観察,プロセス条件を検討した.特に,自己レプリケーション(self-replication)現象を支配する金属微粒子の溶融・流れ・ぬれや加熱による樹脂挙動をin-situ観察することにより,その時間的挙動について定量的に評価し,プロセスと材料の適正条件を調査するためのシステム構築のため,下記の通り実施した.特に本年度は,自己集積レプリケーションプロセス装置構築のため,試料まわりの保持機構や粗動機構,さらには画像観察・解析サブシステムなど個々の構築・整備を図った.1)自己集積レプリケーションプロセスの加熱サブシステムの要求仕様として,最大加熱温度,温度精度,昇温速度等の要求仕様を満足しているか精度検証を行った.2)自己集積レプリケーションプロセスの位置決めサブシステムの要求仕様として,位置決め精度を満足しているか精度検証を行った.3)X線顕微鏡や光学実体顕微鏡下でプログラム昇温加熱環境を再現した状況でプロセス実験を行えるようにするため,画像解析サブシステムを含む各サブシステム(加熱機構,位置決め機構)が連携するように柔軟なシステム構築を図った.これらの予備的検討の後に対象となる基板(ガラスエポキシ銅貼積層板)と金属微粒子含有樹脂ペーストにより実施した場合の現象の基礎評価をした.
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