研究概要 |
Sn基金属微粒子と低粘性活性樹脂を混合した複合材料の基本物性と自己凝集・選択的ぬれ現象を実験的に明確にし,電子デバイス等実装の基本構造となる微細バンプ(突起状電極)の自己集積レプリケーション技術による一括作成を目的として,微粒子供給量,樹脂活性,微粒子表面状態を考慮して,溶融微液滴の金属微細電極上へのぬれ挙動を観察,プロセス条件を検討した.自己集積レプリケーションを駆動する凝集,合一,ぬれ現象の実時間連続画像計測のシステム構築を図った.本年度はCCDカラーカメラによる顕微ビデオ撮像系を有する加熱観察システムを構築し,自己集積現象の動的挙動を調査すると共に,バンプ形成割合の指標として自己形成率を導入し,実験結果を評価することにより適正プロセス条件を明確にした。特に自己集積現象は,樹脂流動,フラックス揮発成分による気泡発生,および金属フィラーの溶融・合一を伴い,基板上のランド電極に選択的に金属バンプが形成される。このような過程から自己集積現象は,基板温度が高温になるほどその動的挙動は促進されること,金属微粒子の体積含有率の過不足により阻害されること,活性力の高いフラックスでは自己集積が完了するまでの時間が短縮する,などの知見を見いだした。
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