研究概要 |
糖によって形成されたアモルファスマトリクスは,不安定物質を包括安定化する働きがある.一方,申請者は糖分子の赤外線吸収(IR)スペクトルの温度依存性からTgより数十℃低いある温度(T*)に糖分子間水素結合が高度に維持される温度域が存在することを見出した.このT*以下の温度領域では,糖分子のモビリティーが極端に制限され,マトリクス内に包括した酵素の失活がT*を境として顕著に大きくなることがわかった.さらに,種々の糖類からなるアモルファスマトリクスのT*を測定するとともにT*を上昇させる物質の探索を行った
|