研究課題
本研究では、ナノデバイス創製および微小領域物性推算技術の開発のために、本研究代表者が科研費補助など公的補助により開発した超臨界ペプチド合成法、超臨界マイクロコーティング技術ならびに超臨界高速攪拌ナノ粒子分散法を基礎技術として、機能性ナノ・マイクロ高分子カプセルを、有害な化学種を用いない超臨界流体技術を用いて製造する方法について研究した。細胞ストレス可視化ナノデバイスの創製のために、超臨界二酸化炭素中でのペプチド合成(Mishima et al.,Biotechnology Progress Vol.19,281-284(2003))を応用し、超臨界二酸化炭素中で蛍光誘起複合ポリペプチド分子の合成を行った。末端基にアミノベンゾイックアシッドを結合し蛍光誘起複合ポリペプチドを調整した。クエンチング蛍光法により、活性酸素、一酸化窒素などのストレスプローブの検出実験を行った。超臨界二酸化炭素中でのペプチド合成は、収率も高く、脱溶媒効率も高かった。さらに、超臨界流体中での反応効率を高めるために、流通型の超臨界二酸化炭素溶解度測定装置、超臨界クロマトグラフィー装置、FT-IR,UV併用型を利用して、合成した蛍光誘起複合ポリペプチド分子の溶解度測定を行った。また、合成した蛍光誘起複合ポリペプチドは、液体クロマトグラフにより分析し、その蛍光特性については、蛍光分光光度計で分析した。蛍光誘起複合ポリペプチドに対して、超臨界マイクロコーティング法により生体適合高分子を用いて、超臨界二酸化炭素中にてマイクロカプセル化し、その特性を電子顕微鏡(SEM)、光散乱粒径分布測定装置にて計測した。得られた細胞ストレス可視化ナノデバイスを培養脂肪細胞への投与し、蛍光顕微鏡にてナノデバイスの機能性評価を行い、各化学種の細胞への分配を測定した。さらに、得られた知見をもとに、研究を発表し、情宣した。
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Proceedings of IEEE Region 10 Conference(TENCON)2010
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