研究概要 |
頭部が放物曲面の鈍頭円柱まわりの流れについて、広い範囲のReynoldss数や30度以上の高迎角のもとで実験とシミュレーションを行い剥離線から伴流渦(物体直径の数倍下流)までの流れの構造、特に主渦まわりのせん断層と乱流の寄与を剥離特性を解明するしつつ、曳航(チャンバー)風洞での実験の優位点を見出す予定であったが部分的に達成した。より高速が可能な曳航風洞の作成にはアクチュエーターの納入が秋になったが、新アクチュエーターにより模型移動速度を1.5[m/S]から3[m/S]に上げたが模型本体を使っての計測=本格的画像計測は開始できていない。 曳航風洞準備で時間が掛かっていためで併行して、成果に寄与するデータのため後退平板翼背後に形成される剥離渦を,翼に平行断面と垂直断面についてPIV計測を行った。翼に垂直な断面についてのPIV計測からは,渦度の等高線図により,渦の間隔は平板傾斜角に依存性が無く,後退角0°の場合とほぼ差が無いことが分かった.また,巽に平行な断面については、スパン方向に伸びる渦軸と渦軸に直行する新たな渦のPIV計測を行うことに成功した(飛行機シンポジウムで発表済).鈍頭円柱模型の結果と比較することにより,渦ループ構造の発生メカニズムの解明に寄与すると期待される. Navier-Stokes方程式の差分解法で渦領域の数値解を得ることについて,2009年3月現在は層流計算であるがノーズより後部は乱流モデルの適用が必要であることが渦ループ構造可視化で確認できている。
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