研究概要 |
頭部が放物曲面の鈍頭円柱まわりの流れについて、広い範囲のReynolds数や30度以上の高迎角のもとで実験とシミュレーションを行い剥離線から伴流渦(物体直径の数倍下流)までの流れの構造、特に主渦まわりのせん断層と乱流の寄与を剥離特性を解明するしつつ、曳航(チャンバー)風洞での実験の優位点を見出す作業を開始した。より高速が可能な曳航風洞の作成できた2008年秋以降、1年半になったが、新アクチュエーターにより模型移動速度を1.5[m/s]から3[m/s]に上げたが模型本体を使っての計測=本格的画像計測は開始され画像速度計測のデータがある程度得られた。曳航風洞渦のPIV計測を行うことに成功した(成果は3rd International Symposium on Bifurcations and Instabilities in Fluid Dynamics,および6th International Symposium on Turbulence, Heat and Mass Transferにおいて発表した).鈍頭円柱模型の結果と比較することにより,渦ループ構造の発生因として,当初有力したケルビンヘルムホルツ不安定よりCrow不安定が有力という指摘の立証に寄与すると期待される. Navier-Stokes方程式の差分解法で渦領域の数値解を得ることについて,2010年3月は時点で用いているのは層流計算であるがノーズより後部は乱流モデルの適用が必要であることが渦ループ構造可視化で確認できている。
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