研究概要 |
頭部が半球の鈍頭円柱まわりの流れについて、広い範囲のReynolds数や30度以上の高迎角のもとで実験とシミュレーションを行い剥離線から伴流渦(物体直径の数倍下流)までの流れの構造、特に主渦まわりのせん断層と乱流の寄与を剥離特性を解明しつつ、曳航(チャンバー)風洞での実験の優位点を見出す作業を開始した。より高速が可能な新アクチュエーターにより模型移動速度を3[m/s]に保って球頭円柱を使っての計測=本格的画像計測が開始され画像速度計測のデータがある程度得られた。曳航風洞での渦のPIV計測を行うことに成功した(成果は8th Euromech Fluid Mechanics Conferenceおよび27th International Congress of the Aeronautical Seiencesにおいて発表した).放物ノーズ円柱模型の結果と比較することにより,新たに試みた球頭円柱ではノーズ剥離が明確に強く発生してより下流での軸方向速度が小さくなるためか、渦ループは発生範囲も狭く主渦を回り込むほど持続しなかった。これらのことは渦ループ構造の発生因として,Crow不安定が有力という指摘の立証に寄与すると期待される.Navier-Stokes方程式の差分解法で渦領域の数値解を得ることについて,2011年1月時点で用いているのは層流計算であるが渦ループ構造において渦間隔の予測は良好であるが、渦がその間隔を保って後部へ進行することの予測にまでには至ってないことが確認できている。
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