研究課題
本研究課題では、パラメトリック横揺れ等の非線形・非定常船体動揺を主な解析対象として、変針増減速を含む通常航行時の船体動揺を高次スペクトル解析するアルゴリズムの開発を試みている。具体的には、理論的研究、模型船を用いた水槽実験、練習船を用いた実船実験という3つに分けて研究を行っている。平成21年度に得られた具体的研究成果は以下のとおりである。1.理論的研究:昨年度開発した、時変係数自己回帰モデルによるリアルタイム瞬間パワースペクトル解析法に関する論文をOMAE'09で発表した。さらに、本計算法を高次スペクトル解析が行えるようにアルゴリズムを拡張し、本研究課題の主目的である、非線形・非定常船体運動のスペクトル解析が可能となった。この解析法を実船実験結果に適用した結果をOMAE2010に投稿し、論文審査に合格したところである。平成22年6月に発表する予定である。また、本研究課題の解析法に関連して、デンマーク工科大学のニールセン准教授と共同研究を実施し、同じくOMAE2010に論文を投稿し、論文審査に合格したところである。2.模型船を用いた水槽実験:本学調査・研究船「やよい」の模型船を製作し、自航システム、動揺計測システムを自作中である。模型船は年度当初で製作する予定であったが、「やよい」を建造した造船所からの図面の入手と、精密模型船製作業者の数が少なくなっているため、かなりの時間を要したが、十分満足のいく模型船が完成し、水槽実験での成果が期待できる。3.練習船を用いた実船実験:本年度も汐路丸実験航海(3月)に参加し、非線形・非定常船体動揺データの計測を行った。できる限り詳細な海象データを得るために、汐路丸で実験中の波浪レーダのデータも入手した。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)
Proc.the ASME 2010 29th International Conference on Ocean, Offshore and Arctic Engineering(OMAE2010)OMAE2010-20521 (CD-ROM)
ページ: 1-7
Proc.the ASME 2010 29th International Conferenee on Ocean, Offshore and Arctic Engineering(OMAE2010)OMAE2010-20099 (CD-ROM)
ページ: 1-10
28th International Conference on Offshore and Arctic Engineering (OMAE'09) OMAE2009-79295 (CD-ROM)
ページ: 1-6