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2008 年度 実績報告書

ハイドレート乖離温度近傍の成膜メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 20560751
研究機関独立行政法人海上技術安全研究所

研究代表者

山根 健次  独立行政法人海上技術安全研究所, 大阪支所, 副支所長 (10358393)

研究分担者 阿部 豊  筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (10241720)
キーワードCO2 / ハイドレート / 温暖化抑制 / 海底下隔離技術 / 膜厚計測 / 物質移動 / 光干渉法
研究概要

温暖化対策としてCO_2を海底下地中帯水層に隔離する方法においてはCO_2ハイドレートの生成領域に該当するためCO_2圧入貯留の際、ハイドレート膜の生成によりCO_2の円滑な流動拡散が阻害される懸念がある。さらに、ハイドレート乖離温度近傍で貯留を行う場合には、この温度領域で確認されているハイドレート膜の強度異常(突出して強くなる)がCO_2の流動拡散に影響を与える可能性がある。そこで、解離温度近傍でのハイドレート成膜メカニズムを解明すると共に、膜の強度異常がCO_2の流動拡散に与える影響を評価すことが重要である。まず本研究では、ハイドレート成膜メカニズムを解明するため、乖離温度近傍でのCO_2ハイドレート膜周囲の流れ場の条件が、ハイドレート膜厚に与える影響を実験的に明らかにする。そこで、当該年度においては既存の膜厚計測実験装置に、流れ場を作り出す高圧回流源を付加するため、装置の設計・製作を新たに行った。さらに、今後実験を通して得られる膜厚データと比較検討するため、物質移動に基づくハイドレート膜モデルを構築し、解析的にハイドレート膜の周囲を流れる水の流速が、ハイドレート膜厚に与える影響を評価した。これにより、圧力6MPa、温度4.6℃(乖離温度ではない)、流速1〜10cm/sの条件では、流速が増加するにつれて膜厚が減少する結果を得た。また、本実験装置の大きさを考慮した体系において、初期値に上記で算出した各流速での膜厚値を用いることで、膜厚の時系列変化を予測する計算を行った。これにより、時間の経過と共に膜厚がオーダーで増加することを確認した。その際、ハイドレート膜の周囲を流れる水の流速が増加するにつれて、膜厚増加の進行が速いことを確認した。これらの計算結果は、実験的に膜厚を計測する際に、時間のファクターを考慮する必要があることを示すものである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 水深4000m相当条件下におけるCO_2ハイドレートの核生成実験2009

    • 著者名/発表者名
      松元佑樹
    • 学会等名
      新エネルギー技術シンポジウム
    • 発表場所
      産業技術総合研究所つくばセンター
    • 年月日
      20090311-20090313
  • [学会発表] 物質移動メカニズムに基づくCO_2ハイドレートの膜厚解析2009

    • 著者名/発表者名
      松元佑樹
    • 学会等名
      日本機械学会関東支部第15期総会・講演会
    • 発表場所
      茨城大学
    • 年月日
      2009-03-06
  • [学会発表] Experiment on the hydrate nucleation of liquid CO_2 droplet2008

    • 著者名/発表者名
      松元佑樹
    • 学会等名
      9th International Conference on Green house Gas Control Technologies
    • 発表場所
      The Omni Shoreham Hotel ; Washington DC
    • 年月日
      20081116-20081120
  • [学会発表] CO_2ハイドレートの生成特性に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      松元佑樹
    • 学会等名
      日本機械学会2008年度年次大会
    • 発表場所
      横浜国立大学
    • 年月日
      2008-08-04
  • [学会発表] 光干渉法によるCO_2ハイドレートの膜の厚さ計測2008

    • 著者名/発表者名
      松元佑樹
    • 学会等名
      第45回日本伝熱シンポジウム
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 年月日
      2008-05-21
  • [備考]

    • URL

      http://www.nmri.go.jp/main/compe/kaken/new_subject/KC2008-1.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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