研究課題
本年度は放電加熱された単一蒸発源によるエアロゾルの補足法の再現実験とシミュレーションコードの開発とを行った。単一蒸発源での実験はシミュレーションコードの検証の目的もある。単一蒸発源の実験では前回の基盤研究Cで観測された状態が確認され、さらに補足されたエアロゾルは気相中で成長する成分と、補足板上で成長する成分があり、後者は補足板と、蒸発源との位置関係に大きく依存することが分かった。蒸発源より20mm離すことにより、基盤上で成長する成分はほとんど無くなり、気相中で形成されたエアロゾルの直径が維持される。厚さ20nm程度の連続した膜の上に直径30nm程度のエアロゾルが補足された。実験と同じ厚さと温度でシミュレーションを行ったところ、膨張部分の先端付近では急速に断熱膨張するためエアロゾルは成長せず、中心付近で30nm程度のエアロゾルが形成されることが分かった。連続した膜の上にエアロゾルが補足された実験結果を再現している。シミュレーションコードの開発では細部の調整を行った結果、初期の厚さ数μmの高密度プラズマが1000倍に膨張するまで安定に走るようになり、この間のエアロゾルの成長の様子が分かるようになった。核融合で生成したα粒子により気化した部分のうち、先端から40%程度の部分は遅れて飛んでくる荷電粒子により加熱され、エアロゾルは消滅する。エアロゾルは壁に近い側で主に形成され、α粒子の加熱後、2μsには直径100nm程度にまで成長する。このころには密度は十分下がっているので、成長速度は遅くなる。
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原子力学会誌 51
ページ: TBD
Proceedings of ICPP (印刷中)
IFSA2007 Proceeding, IOP Publishing, Journal of Physics : Conference Series 112 (2008) 112
ページ: 032041
IFSA2007 Proceeding, IOP Publ of Physics : Conference Serishing, Journaes 112 (2008) 112
ページ: 032040