研究概要 |
数10keVガスイオンナノビームを形成するため、原子力機構で開発してきたビーム形成装置を用いて加速レンズ系の高縮小率化に関する研究を行った。このため、(1)専用のプラズマ型ガスイオン源内に小さな仮想物点をもつ数100eVの低エネルギービームを形成し、(2)そのビームを二段加速レンズ系に入射する方法を考案した。形成装置では、イオン源内に直接ビーム引き出し電極系、即ち微小発散角を持つビームを発生する電極系を開発し,導入した。これにより、ビーム軌道計算に用いた値通りの微小発散角のビームを発生し、47keV水素イオンビームで最小径120nm、ビーム電流36pAのビーム形成を実現した。この結果、直接引き出し電極系をもつプラズマ型イオン源と二段加速レンズ系の組み合わせにより、本課題で目的とした縮小率1700を超えるレンズ系を構築した。
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