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2010 年度 実績報告書

CO2回収型新水素製造法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20560785
研究機関早稲田大学

研究代表者

中垣 隆雄  早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (30454127)

キーワードエネルギー変換プロセス / 化石燃料有効利用技術 / エネルギー生成・変換 / エネルギー利用
研究概要

最終年度は,黒鉛のガス化におけるH2/CO生成量増加を目的に,CO2吸収材と黒鉛/酸化銅混合物の組み合わせによるガス化試験と,部分酸化促進のための酸素キャリアの改良を実施し,CO2吸収および反応の非平衡化を促進させH2/CO生成を目指した.昨年度までに製作した試験装置を用いた試験方法として,まず,過熱蒸気と窒素を供給しながら所望の温度まで昇温した二重管の反応容器に,上部からバルブを通じた試料投下により,内管でチャーを模擬した黒鉛とCuOの混合試料の反応を開始させた.反応により生成したガスをCO2吸収材が充填された外管に通してCO2を吸収させ,凝縮成分を分離してガスメータおよび膜流量計で流量を,ガス分析装置でH2,CH4,COおよびCO2の4成分をそれぞれ4分ごとに測定した.また,内管底部に挿入した熱電対で反応原料の温度データもあわせ,最長120分間の変化をロギングした.試験パラメータを黒鉛/酸化銅=1:1の混合物0.113mol,CO2吸収材0~0.226mol,反応温度580~640℃,蒸気量0.3~0.5ml/min,窒素をキャリアとして生成ガス量を比較したところ,CO2吸収材の有無によってシフト反応の非平衡化が進み水素生成の増加が確認できた.その要因はシフト反応の平衡化駆動力の増大,CO2吸収材のCO2吸収による発熱の影響の双方の効果が寄与していることが分かった.
一方で,黒鉛の部分酸化によるCO経由のH2生成増大を目的に,昨年試した2種類の酸素キャリアCuO/Fe203混合物によるガス化試験を実施したが,混合による顕著な相乗効果がみられなかった.そこで,格子酸素を有するCuo/SiO2による酸素キャリアを含浸法によって作成してガス化試験を実施したところ,H2生成速度が増加し,CO2生成量を大幅に減少させ,部分酸化によりH2/COへの選択性が向上することを確認した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Enhanced Hydrogen Production Process from Coal Integrated with CO2 Separation Using Dual Chemical Looping2010

    • 著者名/発表者名
      Takao Nakagaki
    • 学会等名
      10th International Conference on Greenhouse Gas Control Technologies
    • 発表場所
      Amsterdam, Netherlands
    • 年月日
      2010-09-21

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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