研究分担者 |
所 哲郎 岐阜工業高等専門学校, 電気情報工学科, 教授 (10155525)
桶 真一郎 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教 (20362329)
滝川 浩史 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (90226952)
中川 重康 舞鶴工業高等専門学校, 電気情報工学科, 教授 (60155679)
見目 喜重 豊橋創造大学, 情報ビジネス学部, 教授 (60273330)
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研究概要 |
今日,主流となっている日射計は,受光板の温度差を用いて日射を測定する熱電堆型日射計である。熱電堆型日射計は,計測精度が高いが非常に高価であり,気象科学分野以外には普及しているとはいえない。近年,センサに安価な半導体素子を用いた日射計や,太陽電池をセンサとして用いた日射計などが提案され,日射計の低価格化が試みられている。低価格な日射計が求められる背景には,日射計測の重要性が,気象科学分野のみならず,太陽エネルギーの有効利用や省エネルギーの観点からも高まってきていることなどがある。本研究では,農業をはじめとするさまざまな分野での日射データ利用を可能とするために,安価な日射計を開発することを目的としている。平成20年度には,バイパスダイオードを備えた太陽電池アレイを日射センサとして用いることで,部分的に発生する影の影響を受けにくい太陽電池アレイ型簡易日射計(PV-array-type simple pyranometer;PVアレイ日射計)を試作した。また,フィールド試験により,試作PVアレイ日射計の計測特性を評価した。この新型日射計は,常に建材・資材の影が発生している農業用温室の内部でも使用できるよう,センサ部の一部に影が発生してもその影響を受けない機能を備えている。平成20年度から平成21年度にかけて,岐阜高専,舞鶴高専,豊橋技術科学大学,および愛知県農業総合試験場の実験用温室においてPVアレイ日射計の長期フィールド試験を継続中である。また,各研究期間で取得している各種気象データを共有するデータサーバ構築作業を進めている。
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