研究課題
ショウジョウバエのGa14/UAS遺伝子強制発現系を用いて、インスリン様ペプチドilp2を産生する細胞にのみ細胞死タンパクReaperを発現させ、ilp2ペプチドが産生できない個体を作製した。加えてインスリン受容体、および同シグナル伝達因子Chicoの雄不妊型突然変異体も作製した。これらの精子幹細胞を観察したところ、変異体では加齢に伴い精子幹細胞の減少が顕著になっていることがわかった。さらに以下の方法により精巣内の精子幹細胞が一定時間内に分裂する効率を推定した。このため、GFPを融合した中心体タンパクPACTを精子幹細胞内で発現させると、この細胞がS期を1回通過すると中心小体の半分が、2回通過するとその両方がGFP標識される。S期を経ていない細胞は標識されない。これを指標に精巣内の各生殖幹細胞が一定時間内にS期を何回通過したかを判定し、分裂効率とした。上記変異体では精子幹細胞の分裂効率が低下していることが明らかになった。つぎに精子幹細胞の細胞周期進行におよぼすインスリン・シグナル伝達系の影響を調査した。上記の突然変異体が持つ精子幹細胞に対して、抗リン酸化H3抗体染色、抗サイクリンE抗体染色、抗サイクリンB抗体染色をおこなったところ、G2期の細胞数が増加するとともに、他の時期の細胞数が減少していることがわかった。この結果は、同シグナルが精子幹細胞のG2期に作用し、M期への進行を促していることを明らかにした。
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