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2010 年度 実績報告書

腸管機能獲得に関わる因子の遺伝学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 20570004
研究機関岡山大学

研究代表者

中越 英樹  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (50314662)

キーワードショウジョウバエ / 腸管 / アイソフォーム / 機能分化 / 金属イオン / 酸
研究概要

ショウジョウバエDveタンパク質は2個のホメオドメイン(HD))と1個のCOMPASSドメイン(CMP)を持つ。CMPは脊椎動物のクロマチン構造変換因子SATBとの間に高い相同性が認められる傾域である。dve遺伝子からはdve-A (~4.9kb)とdve-B (~3.5kb)の2種類のmRNAが転写される。Dve-A,Dve-Bタンパク質は共通してCMP腰と2つのHDを有しているが,Dve-Aにのみヒスチジンとグルタミンに富んだ傾域(HQ)が存在する。dve-A欠失変異体(dve^<K181>)およびRNA干渉(RNAi)を用いた解析から,2種類のDveアイソフォームの発現は暢の細胞種および時期特異的に極めて厳密こ制御されていることがわかった。
そこで,dve-A,dve-Bを異所的・異時的に強制発現させ,その効果を検討した。胚期の中腸では主にDve-Aが発現しているが,孵化直前にはその発現が抑制される。このdve-A発現抑制を阻害すると銅吸収,酸分泌の機能がともに低下した。また,胚期にdve-Bを過剰発現させると,中腸形態が著しく乱れた。幼虫期間質細胞ではDve-Bへのアイソフォーム変換が起きるが,このとき御dve-Bを過剰発現させると酸分泌が低下した。幼虫期copper cellではアイソフォーム変換が抑制されるためDve-Aが発現しているが,dve-Bを強制発現させることによって銅吸収が阻害された。このように,中腸細胞の機能期待にはDveのアイソフォーム変換が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Spatial and temporal requirement of Defective proventriculus activity during Drosophila midgut development2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshiki Nakagawa
    • 雑誌名

      Mechanisms of Development

      巻: 128(印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] ショウジョウバエ内胚葉におけるセプテートジャンクションの機能2010

    • 著者名/発表者名
      下岡リリー
    • 学会等名
      日本分子生物学会第33回年会(神戸)
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2010-12-07
  • [備考]

    • URL

      http://www.blol.okayama-u.ac.jp/nakagoshi/Kinou.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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