研究課題
基盤研究(C)
植物は動物のように動くことができないため、環境から様々なストレスを受けて生育している。スクロースは主要な光合成産物であり、植物の生育にとって非常に重要な炭素源でもある。したがって、スクロースの状況に応じて増殖を制御することは、植物の発生・成長に不可欠である。本研究では、スクロース飢餓状態での植物細胞の増殖に関して、シロイヌナズナのAtRBR1遺伝子に着目して研究を行った。AtRBR1遺伝子の機能欠損変異体では、雌性配偶体形成に異常が生じるため、RNAiを誘導発現する実験系を構築した。また、比較的均一な細胞集団が得られ、スクロースの濃度設定が容易に調整できるシロイヌナズナ培養細胞を用いることにした。解析の結果、AtRBR1遺伝子はスクロース飢餓によるG1期の停止に必要で、RNAiの誘導発現によりG1期で停止する細胞の割合が大きく低下することが示された。また、スクロースを飢餓状態にして1日以内にAtRBR1タンパク質が、ユビキチン・プロテアソーム系により分解されることが明らかとなり、動物とは異なる制御系の存在が示唆された。
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Plant Physiology and Biochemistry 49
ページ: 687-691
Plant & Cell Physiology 52
ページ: 922-932
Plant Signaling & Behavior in press
http://www.ishikawa-pu.ac.jp/guidance/teacher/bioproduciton/b_sekine.html