研究課題
本研究では、ヒメミカヅキモの性フェロモン受容体分子の実体を明らかにすることを目的としている。今年度は、以下の結果を得た。1.Two-hybrid systemによる性フェロモン結合分子をコードする遺伝子のスクリーニング性フェロモンであるPR-IP Inducerをbaitとして、two-hybrid systemによるスクリーニングを行った結果、213のpositive cloneを得た。そのうち、106クローンについて正確な配列を取得・整理し、重複を除いたところ、計62クローンに分かれ、その中でCp01-likeと名付けた遺伝子は25コロニーで,Contig2と名付けた遺伝子は8コロニーで重複が見られた。2.Real-time PCRによる遺伝子発現解析出現頻度の高い2クローン(Cp01-like,Contig2)について、有性生殖過程における経時的変化、接合型特異性、フェロモン処理に対する反応性などに注目して、Real-time PCRによる詳細な発現解析を行った。Cp01-likeでは+型・-型細胞を混合し、有性生殖を誘起した際に、+型細胞単独培養時に比べて約190倍に発現が上昇した。しかしCp01-like遺伝子と高い配列類似性を有するCp01遺伝子とは異なり、PR-IP Inducerを与えても顕著な発現上昇は見られなかった。また、Contig2では+型・-型細胞混合時、PR-IP Inducer投与時ともに顕著な変化は見られなかった。
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