研究概要 |
日本各地の沿岸域サンプルより、形態的にPlagioselmis sp.およびTeleaulax sp.と同定できるプラギオセルミス系統群のクリプト藻の培養株を多数得ることができた。これらの株はITSを含むrDNAの塩基配列ではほとんど差異が存在せず、またTeleaulax sp.株がPlagioselmis sp.に遷移したことが確認されたことから、日本沿岸域に普遍的なプラギオセルミス系統群は、生活環によって形態が異なるただ1種であると考えられる。またクリプト藻全体の系統解析からは、プラギオセルミス系統群を含むゲミニゲラ科が祖先的な側系統群であることが示唆され,クリプト藻の進化について重要な初めて知見が得られた。
|