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2008 年度 実績報告書

パラオ諸島固有のカタツムリの適応放散と多様性保全についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 20570085
研究機関東京大学

研究代表者

上島 励  東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (20241771)

キーワード系統分類 / 生物地理 / 多様性 / 保全
研究概要

これまでの調査等で採集されたサンプルについて、ゴマガイ科を中心に検討した。3000個体以上の標本を詳細に比較検討したところ、パラオ産ゴマガイには少なくとも63種が認識され、その半分以上が未記載種であると考えられた。各種の地理的分布を比較したところ、分布パターンはKayangel島からAngaur島に至る広域に分布するもの、1つの島の狭い範囲に分布が局限されるもの、近隣の複数の島に分布するものに大別され、Ngprktagel島とMecherchar島の問およびKoor島とBabefdoap島の聞に大きな生物地理学的ギャップが認められた。
また国立科学博物館に戦前に採集されたパラオ産の陸員標本が保管されていることが分かったので、その調査も行った。国立科学博物館の標本は近年に採集された分類群とおおむね一致したが、今回新たにPalaina lamedllate Crosse, 1866の標本が発見された。本種は原記載に合致するものが採集できないため、長らく正体不明であった。今回模式産地から採集された本種に同定できる標本が発見されたため、近年になって絶滅した種であることが確認された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Phylogenetic relationships of deep-sea Bathymodiolus mussels to their Mytilid relatives from sunken whale carcasses and wood.2009

    • 著者名/発表者名
      Fujita, Y., Matsumoto, H., Fujiwara , Y., Hashimoto, J., Galkin, S.V., U eshima, R., Miyazaki, J.
    • 雑誌名

      Venus 67

      ページ: 123-134

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 関東におけるヤクシマルリシジミの発見および生態、形態と分子解析に基づいた分散経路2009

    • 著者名/発表者名
      矢後勝也,中原真一,阿部渉,磯畑芳樹,友国雅章,上島励
    • 雑誌名

      Transactions of the Lepidopterological Society of Japan 60

      ページ: 9-24

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 沖縄本島に移入されたべッコウイマイ科の1種Macrochlamys sp.の生息状況とその移入径路2009

    • 著者名/発表者名
      上島励
    • 雑誌名

      ちりぼたん(日本貝類学会研究連絡誌) 39

      ページ: 111-116

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Molecular systematics and biogeography of the genus Zizina (Lepidoptera: Lycaenidae)2008

    • 著者名/発表者名
      Yago, M., Hirai, N., Kondo, M., Tanika wa, T., Ishii, T., Wang, M., Williams, M. Ueshima, R
    • 雑誌名

      Zootaxa 1746

      ページ: 15-38

    • 査読あり
  • [学会発表] パラオ諸島固有のカサマイマイ類の分類と種分化2008

    • 著者名/発表者名
      上島励
    • 学会等名
      日本員類学会80周年記念大会
    • 発表場所
      東京家政学院大学(市ヶ谷,
    • 年月日
      2008-04-12
  • [図書] 節足動物の分子系統一最近の展開.石川良輔(編)節足動物の多様性と進化.2008

    • 著者名/発表者名
      上島励
    • 総ページ数
      28-48
    • 出版者
      裳華房

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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