研究課題
これまでの調査等で採集されたサンプルについて、ゴマガイ科を中心に検討した。3000個体以上の標本を詳細に比較検討したところ、パラオ産ゴマガイには少なくとも63種が認識され、その半分以上が未記載種であると考えられた。各種の地理的分布を比較したところ、分布パターンはKayangel島からAngaur島に至る広域に分布するもの、1つの島の狭い範囲に分布が局限されるもの、近隣の複数の島に分布するものに大別され、Ngprktagel島とMecherchar島の問およびKoor島とBabefdoap島の聞に大きな生物地理学的ギャップが認められた。また国立科学博物館に戦前に採集されたパラオ産の陸員標本が保管されていることが分かったので、その調査も行った。国立科学博物館の標本は近年に採集された分類群とおおむね一致したが、今回新たにPalaina lamedllate Crosse, 1866の標本が発見された。本種は原記載に合致するものが採集できないため、長らく正体不明であった。今回模式産地から採集された本種に同定できる標本が発見されたため、近年になって絶滅した種であることが確認された。
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