研究課題
基盤研究(C)
世界各地の野生および飼育霊長類およびヒトに寄生する様々な蟯虫類を集め、その形態学的な同定を行なうと共に、18SrDNAおよびmtDNA Cox1領域の塩基配列による系統樹によって、霊長類との共進化過程の検証を行なった。これらの2分子の解析では原猿類と新世界霊長類の分岐のような古い年代を正しく反映することはできなかったが、より新しい時代の分岐は霊長類進化の順序と一致し、分子的にも共進化を支持する結果が得られた。ヒト蟯虫にはCox1塩基配列に大きく3型がみられ、A型は日本、韓国などアジアのヒト、B型は東アフリカからヨーロッパのヒトにみられ、在日ブラジル人にも証明された他、飼育チンパンジーに見られた。C型はこれまで飼育チンパンジーのみに証明されているが、本来は西アフリカのヒトに寄生するものと考えられる。分子系統樹ではまずC型が分岐し、次にB型とA型が分岐しており、人類の分散に連動してこれら3型が形成されたものと考えられた。
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