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2010 年度 実績報告書

ストレスMAPキナーゼによる細胞周期制御因子の分解誘発機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20570126
研究機関金沢大学

研究代表者

内田 早苗  金沢大学, イノベーション創成センター, 博士研究員 (50464045)

キーワードストレス / シグナル伝達 / 細胞周期 / 蛋白分解
研究概要

私達は、非ゲノム損傷ストレスがストレス応答性MAPキナーゼを介して、Cdc25B分解を誘導し、細胞のG2期停止を引き起こす機構を発見し、その制御機構を解析している。これまでに、SA変異体解析によりSer101/103配列が分解に重要であること、また、この分解は、ユビキチン・プロテアソーム分解経路を介しており、SCF^<βTrCP>複合体がE3であることを示唆する結果を得ている。本年度は、これらの結果を踏まえ、以下の解析を行った。
1、Ser101、Ser103リン酸化抗体を用いた解析
Ser101、Ser103のリン酸化抗体を作成し、リン酸化状態を調べた。Ser101については、定常状態でもリン酸化が検出され、ストレスによりリン酸化が増強された。Ser103については、定常状態でのリン酸化は検出されず、ストレス特異的にリン酸化が検出された。インヒビターを用いた実験から、Ser101はJNKとp38MAPKの標的である一方で、Ser103はJNK特異的にリン酸化されていることが分かった。
2、βTrCP結合部位の同定
Ser101/103周辺配列は、既知のβTrCP結合配列に類似しており、保存されているアミノ酸を変異するとβTrCPと結合が見られなくなった。しかし、βTrCPは、結合類似配列由来のリン酸化ペプチド、DAGLCMDpSpSM(pSはリン酸化Ser)、に結合しなかった。そこで、DAG上流のPEST様配列内の8個のSerをAlaに変異したところ、結合が減弱し、PEST様配列内の8個のSerとSer101/103全てをAspに変えたペプチドはβTrCPと結合した。以上により、Cdc25BはPEST様配列およびSer101/103配列を含む新規結合配列のリン酸化を介して、βTrCPにより安定性が制御されていることが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] SCF^<βTrCP>によるCdc25B分解におけるPEST配列の役割2010

    • 著者名/発表者名
      内田早苗
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会年会・第83回日本生化学会大会合同大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(兵庫県)
    • 年月日
      2010-12-09
  • [学会発表] 環境発がん物質による細胞周期制御因子Cdc25の分解機構2010

    • 著者名/発表者名
      山下克美
    • 学会等名
      日本環境変異原学会第39回大会
    • 発表場所
      つくば国際会議場(茨城県)
    • 年月日
      2010-11-16

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公開日: 2012-07-19  

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