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2008 年度 実績報告書

ヘムセンサー転写因子NPAS2による体内時計制御と情報伝達の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 20570139
研究機関京都府立大学

研究代表者

佐上 郁子  京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (10143033)

キーワードシグナル伝達 / 分子認識 / 金属タンパク質 / 体内時計
研究概要

NPAS2のヘムセンサードメインのアミノ酸点変異体の動物細胞発現系を作成し、ルシフェラーゼレポーターを用いて時計遺伝子Per1、Per2のNPAS2依存型転写活性に対するCOの効果を調べた。その結果、各種変異体の中で、ヘムの内部リガンドであるHis171に隣接するCys170のAla変異体のみがCOによる転写活性の阻害を受けなかった。そこでさらにCys171Met,Cys171Ser変異体を作成し解析したところ、Cys171Metは野生型と同様COによる阻害を受けたが、Cys171Ser変異体はCO感受性がなくなった。それぞれの変異体のDNA結合ドメインとヘムセンサードメイン(NPAS2 bHLH-PASA)を大腸菌で発現精製し、ゲルシフトアッセイを行ったところ、C170AはCOの添加によるBMAL1とのヘテロダイマー形成、DNA結合活性が阻害されなかった。以上のことから、Cys170はNPAS2においてCOのヘムへの配位シグナルを機能へ伝達する重要な残基であるということが示唆された。さらに、NOのNPAS2転写活性に対する効果を調べたところ、COと同様Per1,Per2の発現に対して阻害的に働いた。現在in vitro系でDNA結合活性に対するNOの効果を見るために実験条件を検討中である。また野生型bHLH-PASAの大量発現精製(15mg/L培養)が可能になったので京大・薬学研究科との共同研究で結晶化を試みている。今後さらにこれらの変異体のヘムセンサードメインの構造と機能の解析を進める予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 時計遺伝子の転写因子NPAS2のガス小分子による転写制御機構の解析2008

    • 著者名/発表者名
      高島智之、上羽岳志、石嶌純男、佐上郁子
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20081209-20081212
  • [学会発表] Characterization of DNA-binding activity of NPAS2, a heme-containing transcription factor2008

    • 著者名/発表者名
      田嶋史悠、高島智之、上羽岳志、石田真志保、佐上郁子
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20081209-20081212
  • [学会発表] Functional analysis of heme-PAS domain mutants of NPAS2 ; Transcriptional activity and DNA-binding activity2008

    • 著者名/発表者名
      石田真志保, 上羽岳志, 佐上郁子
    • 学会等名
      33^<rd> FEBS Congress & 11^<th> IUBMB Conference
    • 発表場所
      Greece, Athens
    • 年月日
      20080630-20080703
  • [学会発表] 時計遺伝子の転写因子NPAS2の機能制御解析2008

    • 著者名/発表者名
      高島智之、上羽岳志、石田真志保、佐上郁子
    • 学会等名
      日本農芸化学会支部会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2008-05-31

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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