【平成20年度】ミトコンドリア・オートファジーを欠損した遺伝子破壊株の探索と表現型解析 1.ミトコンドリアGFPマーカーを発した遺伝子破壊株の作製 ミトコンドリア・オートファジー(マイトファジー)を蛍光顕微鏡で可視化するため、ミトコンドリア・マトリックス局在シグナル配列付きGFP(mito-GFP)をコードしたプラスミドで細胞を形質転換し、約5150株のミトコンドリア可視化株コレクションを作製した。 2.蛍光顕微鏡を用いた網羅的1次スクリーニング 上記コレクションを、グリセロールを含む非発酵性の96ウェル選択液体培地に殖菌後、培養し、蛍光顕微鏡での観察を行った。液胞への取り込み後、ミトコンドリアの膜構造と多くのタンパク質は消化されるが、分解されにくいGFPは液胞に残る。mito-GFPで可視化されたミトコンドリアに加えて、球状のGFPシグナルを持つものをネガティブ、持たないものをポジティブとし、1次スクリーリングを行った結果、53株のマイトファジー欠損変異株を単離した。そのうち、顕著な表現型を示すもので未解析の遺伝子をMTV1(M__-itochondria T__-ransport to V__-acuoles)と命名し、機能解析を現在行っている。
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