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2009 年度 実績報告書

球状蛋白質のフォールディング自由エネルギー地形と中間体構造アンサンブルの探索

研究課題

研究課題/領域番号 20570153
研究機関名古屋大学

研究代表者

槙 亙介  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (30361570)

キーワード蛋白質 / フォールディング / 連続フロー法 / スタフィロコッカル・ヌクレアーゼ / エネルギー地形 / トリプトファン変異体
研究概要

研究の目的
本研究は、蛋白質フォールディングの物理化学的機構を解明し、特に中間体の役割を明らかにすることを目標としている。モデル蛋白質スタフィロコッカル・ヌクレアーゼ(SNase)について、フォールディングの速度論や安定性を詳細に検討し、その機構を定量的に明らかにする。
研究内容
1.蛍光ラベル変異体の特徴付け:F34W/W140H(W34)およびV66W/W140H(W66)SNaseについて、5チオ2ニトロ安息香酸(5-thio-2-nitrobenzoic acid ; TNB)ラベルした変異体を作成した。W34 SNaseについては、Y85とK127に、W66 SNaseについては、K16とK134にそれぞれシステイン(Cys)を導入し、これらの部位をTNBでラベルした。すべての変異体について、平衡論的中間体を蓄積することがわかった。中間体においてトリプトファン(Trp)とTNBとの距離は天然状態における距離と同程度であり、中間体がコンパクトであることを示唆した。TNBラベル変異体作成に際して、Cysを導入するだけで不安定性が認められた。これはラベル導入のホスト蛋白質である単一Trp変異体自体が、野生型蛋白質に比べて不安定化していることに起因する。野生型は多くの場合充分安定で、分子表面、特にループ領域などにCysを導入することによる不安定化による影響は実質上ない。この単一Trp変異体の不安定性に対処するために、より安定な単一Trp変異体を作成することとした。
2.より安定な蛍光ラベル単一Trp変異体の作成と評価:1.で示されたように、安定な単一Trp/Cys変異体を得ることが必須である。このため、F76W/W140H(W76) SNaseのTNBラベル変異体を作成中である。システイン導入部位としては、S3、K45、Q123を想定している。これまでに組換え体の発現・精製まで終了した。今後平衡論および速度論測定を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Folding of Apornyoglobin Studied by Rapid Mixing Methods.2009

    • 著者名/発表者名
      水上拓也、槇亙介
    • 学会等名
      The 3rd International Symposium on Molecular Science of Fluctuations toward Biological Functions
    • 発表場所
      愛知県・名古屋大学
    • 年月日
      20091220-20091221
  • [学会発表] スタフィロコッカル・ヌクレアーゼの単一トリプトファン変異体(Trp66)のフォールディング2009

    • 著者名/発表者名
      春日康子、槇亙介
    • 学会等名
      第9回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      熊本県・熊本全日空ホテルニュースカイ
    • 年月日
      20090520-20090522
  • [学会発表] βバレル内にトリプトファンを導入したスタフィロコッカル・ヌクレアーゼ変異体のフォールディング2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木精一、槇亙介
    • 学会等名
      第9回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      熊本県・熊本全日空ホテルニュースカイ
    • 年月日
      20090520-20090522

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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