研究課題/領域番号 |
20570175
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石田 典子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (10361073)
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研究分担者 |
中山 啓子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60294972)
舟山 亮 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (20452295)
山田 秀俊 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70511955)
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キーワード | 細胞周期 / 翻訳語修飾 / ユビキチン様タンパク質 / Cvclin F |
研究概要 |
本研究では、X染色体上に位置するUBL、GdX/UBL4が修飾分子としてcyclinFに共有結合(GdX化)し、cyclin Fのタンパク質安定性を制御する分子メカニズムを明らかにしたいと考える。今年度は(1)生化学的手法を用いてGdX化がcyclin Fの分解を促進する分子メカニズムを明らかにすること、(2)cyclin F以外の新規基質タンパク質の同定・機能解析を行うことによって、GdX化の生理的機能を明らかにすることを目的とした。 実際にFLAGタグを付加したGdXタンパク質やE3リガーゼ候補RFPタンパク質をHEK293T細胞に一過性に発現させ、抗FLAG抗体カラムを用いた精製を行い、11の新規GdX結合タンパク質と23の新規RFP結合タンパク質の同定に成功した。残念ながらこれらの結合タンパク質の中にはE1ユビキチン活性化酵素やE2ユビキチン連結酵素にホモロジーを持つ、GdXシステムのE1やE2様酵素候補タンパク質は含まれていなかった。しかし、GdXの新規基質候補遺伝子は複数存在するため、これらの遺伝子クローニングを行い、細胞株を用いた共発現実験により、新規基質分子かどうかの判定を行っている。また、23のRFP結合タンパク質の中にはプロテアソームサブユニットやE2ユビキチン連結酵素、E3ユビキチンリガーゼ構成因子などが含まれており、ユビキチン化とタンパク質分解がGdXの生理機能に密接に関わっていることが結合タンパク質からも示されたため、現在GdX化がcyclin Fのユビキチン化とタンパク質分解に与える影響について検討中である。
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