研究課題/領域番号 |
20570175
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石田 典子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (10361073)
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研究分担者 |
中山 啓子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60294972)
舟山 亮 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (20452295)
中野 星児 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00529448)
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キーワード | 翻訳語修飾 / ユビキチン様タンパク質 / 細胞周期 / 細胞分裂 |
研究概要 |
本研究では、(1)生化学的手法を用いてGdX化がcyclin Fの分解を促進する分子メカニズムを明らかにすること、(2)cyclin F以外の新規基質タンパク質の同定・機能解析を行うこと、(3)既に同定済みであるGdX化E3様リガーゼ候補遺伝子のノックアウト(KO)マウスを作製し、個体レベルでの機能解析を行うことによって、新規翻訳後修飾、GdX化の生理的機能を明らかにすることを目的として研究を進めてきた。 平成22年度は以下の新たな研究成果を得た。 【組換えタンパク質及び特異的モノクローナル抗体の作製】 RFPの組み替えタンパク質を作製し、特異的なモノクローナル抗体を作製した。その結果、RFPのN末端、及び中央部をそれぞれエビトープとし、イムノフロットや免疫染色に便用できる抗体が得られた。それらの抗体を用い、内在性GdX化リガーゼ(E3)候補RFPの発現は核に局在し、増殖刺激依存的に発現量が制御されていることが明らかになった。 【GdX化リガーゼ(E3)候補遺伝子RFPのノックアウート(KO)マウス作製、及び解析】 RFP遺伝子欠損ES細胞よりキメラマウスを得、ホモKOマウス作製に成功した。その結果、RFP KOマウスは野生型マウスに比べて個体サイズが小さいが、ほぼメンデルの法則通りに生まれ、精巣や卵巣、子宮などの生殖器官が顕著に小さいこと以外、肉眼的な差異は認められなかった。1/2程度に矮小化した精巣では細胞周期S期の異常と細胞死の増加が観察され、精子形成能が低下していた。その結果、RFP KOマウスの雄は生殖能力が低いことが明らかとなった。
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